ドアの機能性

次にドアの機能面について見て行きたいと思います。
ドアの機能でまず一番気になるのは防犯性だと思います。

ピッキングを防ぐためにワンドア・ツーロックにすることはもちろんですし、鍵そのものの性能についても気にして選んで欲しいと思います。
近頃主流になっているのは鍵の表面に小さなくぼみのあるディンプルキーというタイプです。ピッキングを防ぐ高性能の鍵です。
また、便利さで選ぶならば電子錠システムを取り入れるのもいいでしょう。

その他にこじ開け対策に有効な仕様になっているドアや鍵、サムターンが取り外せるタイプやサムターンの施錠や解錠の状態が一目でわかるタイプなどもあります。

施錠解錠のシステムについてはメーカーによって異なります。一番いいのは実際に使ってみて操作を確認することです。ショールームなどへ足を運んでみて使うといいでしょう。

また、ドアの断熱性にも注目したいですね。壁に断熱性の素材を取り入れるのであればドアも断熱性を高めたものを使用するのがいいでしょう。
内側に断熱材を充填したものが挟み込まれるなど、冷気や暖気の侵入流出を抑える工夫がされております。
また、ガラスを取り入れたデザインの場合には複層ガラスを使用するなどの配慮がなされております。

ドアのスタイル

鍵についていろいろ見てきたので次はドアについて考えてみることにします。
玄関ドアは開き戸と引き戸タイプに分けることができます。
開き戸は洋風、引き戸は和風というイメージを持っている人が多いかもしれません。しかし、最近では引き戸のバリエーションが増えてきたので洋風の家に引き戸が使われていることも多いのです。

開き戸には片開き戸や袖付き開き戸、親子ドア、両開き戸などのスタイルがあります。

片開き戸というのはオーソドックスなタイプの一枚の戸を開け閉めするものになります。一般的なものなのでメーカーごとでバリエーション豊富にそろえてあります。採光を確保するためのスリットや小窓を設けたデザインなどもあります。

袖付き開き戸というのは片開き戸に袖が組み合わさったものです。袖は片側だけではなく両サイドにあるものもあります。

親子ドアは片開き戸と必要に応じて開閉できる袖部分が組み合わさったタイプになります。親扉と小扉両方が開きますので開口部を広く確保することが可能です。大きな荷物を出し入れしたりするときには便利です。

両開き戸は二枚の戸が開閉するものです。グレードの高い玄関です。開閉するには面積が必要なので玄関スペースを広く取る必要があります。

引き戸は最近はスライドドアなどと呼ばれることもあります。モダンなデザインのものは洋風の家にも取り入れられています。引き違い戸、片引戸、両引き込み扉などがあります。玄関のスペースに関わらず広めの開口部を確保することができるので車いすに乗っている家族がいる場合にはおすすめです。

新しいシステム

一般的に玄関ドアの鍵はシリンダータイプのものが使われていますが、最近はより便利で防犯性も高い鍵が使われていることが多いです。
例えば電動で解錠できる電気錠はその代表的とも言える鍵です。

電動タイプには電池タイプと配線式の電気錠の二通りがあります。
電池錠は電気の配線工事が不要なため、即日からでも取り付けをお願いすることができます。後付でも導入可能です。
それに対して電気錠の場合、家を建てる時に取り付けていないと後から工事するのは大変な場合があります。
しかし、電気配線を使って通電させるものなので様々なシステムを組み込むことも可能です。

電池錠はボタンを押してICカードをかざすだけで施錠や解錠を行えるものがあります。カードだけではなく普段持ち歩いている携帯電話などを鍵として使用することも可能です。
また、鍵を身につけておくとドアのボタンを押しただけで解錠できるシステムやリモコンキーで解錠できるタイプのものなどもあります。

電気錠は非接触式やリモコン式、テンキー式などのタイプがあります。
電波の届く範囲が電池錠よりも広くなっていて、鍵をポケットに入れて近づけが鍵が開くというような仕組みも可能です。
モニターホンと接続して操作できるものや室内のコントローラーやリモコンを使って解錠や施錠できるタイプなどもあります。

 

玄関の防犯対策

玄関ドアにしておくといい防犯対策について紹介していきます。

まずひとつめは脱着可能なサムターンです。
サムターンとはデットボルトを操作するためのツマミです。
玄関ドアの場合は室内側についているものです。鍵穴とは反対側についており、鍵なしで施錠解錠操作ができます。
サムターンというのはサム(親指)を使ってターン(回転)させることからこのような名前で呼ばれます。普通、施錠している状態では横向きになっています。

鍵を使わずに開けられるということは鍵を持っていない人でもサムターンを開けてしまう可能性があるということです。
空き巣などはドアやガラスを破って手や器具を入れ、サムターンを回してしまうことがあります。
最近は脱着サムターンといって使っていない時はツマミ部分を取り外しできる製品も見られるようになりました。
外出の時や寝ている時は取り外しておけます。

また、玄関はワンドアツーロックにしておきましょう。
ピッキングを防ぐためにはツーロックにしておくのが効果的です。
ツーロックにしておくことで不正解錠の手間がかかり、空き巣に侵入を敬遠させる効果が期待できます。
鍵が二箇所あるので普段使うのには面倒を感じるというのであれば鍵一本でドア二箇所を解錠できるタイプのツーロックにするといいでしょう。